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骨粗鬆症外来

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骨粗鬆症外来

こんな患者さんを診ています

座りがちで運動が少ない生活スタイル

家族に骨粗鬆症と診断された方がいる

特定の薬の使用
(コルチコステロイド薬、過量の甲状腺ホルモンなど)

喫煙、アルコールやカフェインの過剰摂取

外来診療スケジュール

午前

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中土幸男

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中土幸男

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午後

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  • ※予約制となっております。予約に関しましては、
    1.紹介状をお持ちの方:0263-28-3010(地域医療連携室)
    2.紹介状をお持ちでない方:0263-28-3020(予約センター) までご連絡ください。
    ※休診等、予定が変更になる場合があります。詳しくはこちらの休診のお知らせを御覧ください。

当院骨粗鬆症外来では、骨塩計測や血液、尿などの検査や治療を行います。 骨粗鬆症専門の医師による外来ですので、何でもお気軽にご相談下さい。

骨の健康状態を当院の骨粗鬆症外来で調べてみませんか?

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図1

1990年代後半以降、日本の高齢化率は15%を越え世界で最も高い国となり、その後も増加の一途をたどっています。2040年には30%を越えると予想されています。1987年から5年ごとに調査が行われている大腿骨頚部骨折の新発生患者数の推移は年々増加し、2002年にはついに11万人を越えました(図1)。

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図2

大腿骨頚部骨折は“脆弱(ぜいじゃく)性骨折(*注1)”の中で最も患者に与えるダメージが大きく、早期の手術的治療により歩行能力を再獲得しなければ寝たきりになる恐れが高い疾患です。一方、人の一生で20歳から40歳頃までの間が最も骨量が高い(これを“最大骨量”と呼びます)年代で、その後、骨量は加齢とともに低下の一途をたどります(図2)。

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図3

特に、女性の場合は、閉経後その低下率は男性を上回って低下します。大腿骨頚部骨折の発生が圧倒的に女性に多いのもそのためです。加齢による骨量の低下は避けがたい事実と思われてきましたが、最近の骨粗鬆症の治療薬は日進月歩で、加齢にもかかわらず骨量を増加させることが可能となってきました(図3)。
このグラフは骨粗鬆症と診断した77名の患者さんに代表的な骨吸収抑制剤であるアレンドロネート(ビスホスホネート製剤の一つ)5mgを連日4年間投与し、その骨密度の推移を表したものです。

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図4

この調査は我々と長野県下の他の3病院とでDXAという最新鋭の骨密度測定装置(図4)を用いて実施いたしました。

アレンドロネート投与4年後、腰椎の骨量は投与開始時より平均で9.3%増加していました。この間、新たな骨折を生じた患者さんはいませんでした。このように薬物療法を適切に行えば加齢にもかかわらず骨量を増加させ、新規の骨折発生率を抑制することが知られています。ではなぜ骨量は増えたり減ったりするのでしょうか。古くなった骨は破骨細胞によって除去され(これを“骨吸収”と呼びます)、そこに骨芽細胞が新しい骨を作ります(これを“骨形成”と呼びます)。破骨細胞と骨芽細胞の活動性の差によって骨量の増減が決まるのです。骨吸収と骨形成が繰り返されるサイクルを“骨代謝回転”あるいは“リモデリング”と呼びます。今は血液や尿を調べることで骨吸収と骨形成のそれぞれの活動性(これを“骨代謝マーカー”と呼びます)を知ることが簡単にできるようになり、その患者さんの将来の骨量の増減が予測できるようになっています。脆弱性骨折は海綿骨という柔らかい骨の部分で起きます。海綿骨は全身の骨量の20%を占めるに過ぎませんが、骨代謝においては80%も占め、1年間に海綿骨の20%が新しい骨に置換されます。つまり、海綿骨は固い皮質骨に比べ、骨代謝の影響を鋭敏に受け骨粗鬆症が最も早く現れ骨折の危険性も高い部位なのです。つまり脆弱性骨折は骨粗鬆症の影響を受けやすい海綿骨の多い部位で起きます。

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図5

ところで、骨粗鬆症とはどのような病気でしょうか。最新の定義は“骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患”となっています。以前の定義では骨密度の低下を特徴とした疾患となっていました。骨強度は骨密度と“骨質”と呼ばれる2つの要素からなっています。骨質とは骨の微細構造、骨の代謝回転、微小な骨折の分布、石灰化(骨芽細胞が分泌するコラーゲンなどの基質にカルシウムが沈着すること)などを指します。骨の健康状態では骨が折れやすいのかどうか(骨強度)が重要であり、従来の骨密度だけで診断するのではなく、骨質も含めて多面的に診断する必要があります。骨強度を知るには超音波による骨の診断が有効です。当院ではいち早く超音波骨強度測定器(図5)を導入し骨折の予知の診断に用いています。

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図6

図6は我々が197人を対象に、正常歩行者と大腿骨近位部骨折者における大腿骨頸部骨密度(F-BMD)と超音波による音響的骨評価値(OSI、骨強度を表す)の分布を調べたものです。OSIが2.1を境に骨折者と正常者歩行者に見事に分かれています。当院整形外科外来では随時、骨密度、骨強度、骨代謝マーカーなどを測定し、多面的に骨の健康度を診断して適切な治療法を選択しています。

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図7

骨粗鬆症の治療は食事療法(栄養指導)、運動療法、薬物療法の3本柱からなっています。治療により骨量・骨質を維持・改善し、転倒を防止し、さらに転倒時の骨折発生を防止することを計って行きます。80歳以上の超高齢者には薬物による骨強度改善効果が未だ証明されていません。大腿骨頚部骨折の高リスク者にはヒッププロテクターの使用が現時点では唯一の骨折防止効果が実証されています。我々は企業と共同で新しい24時間装着型のヒッププロテクターを開発してきました(図7)。

*注1 低骨量が原因で、軽微な外力によって発生した非外傷性骨折。骨折部位は脊椎椎体(胸腰椎)、大腿骨頸部(股関節)、橈骨遠位端(手関節)、上腕骨近位端(肩関節)が代表的である。

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